細い歩道の両脇に屹立する青竹の美しい景色が楽しめる”竹林の小径”をレビューします。有名すぎて、今更レビューも何も無いだろうという気持ちもあるのですが、実際に私が訪れてみて、いろいろと分からないこともあったので、初めて訪れる方に参考になるような情報を発信したいと思います。
2023年8月上旬に2泊3日の家族旅行(大人2名、子ども2名)で利用した共立リゾートの京都 嵐山温泉 花伝抄からトロッコ嵐山駅まで歩いていき、トロッコ列車に乗って、トロッコ亀岡駅まで行きました。その行程でいろいろと知っておいた方が良いと思えることがいくつかありました。
渡月橋から竹林の小径までのルート
渡月橋から竹林の小径へ行くルートは、シンプルに1回路地を曲がれば良いだけなので、とても簡単です。
天龍寺
嵐山のメインストリートである長辻通りを渡月橋から北の方向へ歩いていくと、左手に天龍寺の入口が見えてきます。「総門」と呼ばれる門です。方向的に、ここを通り抜けるとうまく竹林の方向に行くのかな、と思っていたのですが、通り抜けるには有料の参拝料が必要な庭園を通り抜ける必要があります。もし、そちらから行かれるという方は、お金を支払うつもりで行ってください。天龍寺の境内はとても大きいので、「参拝料が必要なのか、なら戻ろう」などと考えると、結果的にかなり歩くことになります。境内は平坦で、一見するとあまり奥行きが遠く感じないのですが、実際に歩いてみるととても距離を感じました。


竹林の小径
角にこんな感じのお店がある路地を曲がります。以下の画像の中央奥の方向が竹林の小径です。たいてい人がごった返していますから、とりたてて注意しなくても見逃さないと思います。ここを曲がってしまえば、あとは道なりに歩くだけなのですが、途中にある野宮神社で西の方向と北の方向に分かれます。もし、トロッコ嵐山駅に行く場合には、その路地に案内の道標がありますので、周囲をよく見れば迷うことはないでしょう。
ただ、私は1つここで注意点を挙げておきたいと思います。以下は、Googleマップで「渡月橋-トロッコ嵐山駅」をルート検索した際の累積標高です。

累積標高というのは、以下の通り説明されます。
累積標高とは、登山中に登ったすべての距離を足し合わせたもの。 登山口を出発してから山頂に到達するまでずっと登りしかない、ということはあまりないですよね? 普通は途中に下りの部分もあって、アップダウンを繰り返して山頂に到達することになります。 たとえば、標高200mの山に登るとして、アップダウンがゼロであれば、累積標高は標高と同じで200mです。 ですが、100m登った後に30m下って山頂に到達した場合には、登り返しの30mが距離にプラスされるので、登りの総距離は230mとなります。 そのためコースによってアップダウンが激しいと、同じ標高の山でもしんどさが異なるという現象が起きるのです。 標高差がとんでもない日本百名山ベスト5! 累積標高は1つの山でも、登山コースの状況により細かく変動します。
yamahack.com/2472
上記のルートは「ほぼ平坦なルート」と表示されます。確かに山道と形容するような道ではありませんし、みなさん軽装で歩かれていましたが、歩くのは舗装された道ではないということと、意外とアップダウンがあることには注意しておいた方が良いと思います。特に、竹林の小径の最終地点付近はやや急な登り坂になり、トロッコ嵐山駅の方面は急激な下り坂となっています。特に下り坂の方はサンダルなどで歩いていると危ない感じの道でした。また、雨などで道が湿っていても危ないと思います。着物と草履で散策される方は、特に注意された方が良いかと思います。
トロッコ嵐山

トロッコ列車の乗車について、まずとても大事なことは予約が絶対に必要であるということです。現地で空いている席を取ろうとするのは無理でしょう。席はインターネットで予約することができます。
JR西日本:JRおでかけネット
予約ができたら、チケットを事前に入手することが必要です。インターネット予約したチケットをトロッコ列車の駅で受け取ることはできません。JR西日本管内の駅でチケットを取得してください。
ちなみに、筆者は東京に住んでいます。飯田橋駅のe5489対応の自動券売機で事前に予約したチケットを取得しようとしたところエラーとなりまして、その場で問い合わせ窓口に電話で連絡したところ、JR西日本管内の駅でチケットを取得するように指示されました。したがって、私は京都駅でチケットを取ることにしました。京都駅にあるJR西日本の券売機でチケットを受け取ることができます。
尚、細かい話で恐縮ですが、東海道新幹線で東京から京都へ行て、改札口を出るとそこは”JR東海”の改札窓口ですので、トロッコ列車のチケットを受け取る場合には、JR西日本の券売機に移動して、手続きをする必要があります。
トロッコ列車
トロッコ列車の席は予約できるわけですが、そこで1つ注意するべきことがあります。トロッコ列車はとても景色の良い渓谷を走るのですが、進行方向の右側と左側で景色の見え方が大きく異なります。
トロッコ列車は、下の写真のように真ん中で左右に席が分かれています。筆者が旅行したときは、トロッコ嵐山からトロッコ亀岡へ向かう進行方向の左側に席を予約しました。

以下の図を見てください。保津川に沿ってトロッコ列車が通っていることが分かると思いますが、トロッコ嵐山駅からしばらくは進行方向左側の席で絶景を見ることができます。しかし、その左側優位の時間は間もなく終わってしまい、じきに右側が絶景の時間帯となります。以下がそのバランスです。右側が絶景の時間帯は、左側には列車のすぐ脇に山肌が迫っているので、景色を見るという感じではありません。どうしても、右側の座席に座っている人越しに右側の景色を見る感じになってしまいます。乗客の半分はそうなってしまうので、仕方がないのですが、とても残念な気持ちになります。
以下は、トロッコ嵐山駅を出てすぐくらいに車窓から撮った写真です。進行方向左側でもしばらくはこのような景色が楽しめます。

したがって、席を予約する場合には、その位置に注意してください。予約して席が取れることが、優先でしょうから、なかなか席の場所まで頭が回りませんが、進行方向右と左で大きな景色の違いがあります。

トロッコ亀岡
トロッコ列車は、とても楽しいです。あっという間に終点まで到着してしまいます。トロッコ嵐山駅からトロッコ亀岡駅は20分くらいです。
終点のトロッコ亀岡のまわりは何もありません。城跡を見るためには、結構な距離を移動する必要があります。
もともとは亀岡周辺を回って観光しようかと思っていたのですが、とても暑い日でしたので、筆者の家族は早々に断念して、トロッコ亀岡駅から見える位置にあるJR馬堀駅に移動して、そこからJR嵯峨野線でJR嵯峨嵐山駅までとんぼ返りしてしまいました。少しもったいない感じの旅行になってしまいましたが、子どもたちを連れて炎天下の中、無理をさせて歩くことはできないですし、トロッコ列車の景色は少々残念なところがありましたが、それなりに楽しかったので、子どもたちも満足してくれた様子です。早く宿に行ってゆっくりしたい様子でした。
以上となります。いかがでしたでしょうか。竹林の小径と京都嵯峨野のトロッコ列車で観光をされるという方のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
